shizuto on languages

言語好きの組込みプログラマが言語から言語じゃないものまで語ります。On y va!

リーダーの仕事

今年ももうすぐ終わり。思えば思っていたよりblogも書かなかった一年でした。
一年のしめくくり(たぶん)に、仕事のことを書いておきます。

去年の10月からリーダー職になり、これで1年と少しリーダー職をしてきました。
リーダー職の定義は会社・組織ごとに違うと思いますが、うちでは通常初めてつく役職で、組織図上で何人かのメンバーが僕の下か右につき、少し手当が付き、面談をしたりもするような役職です。
5年前に入社したときよりだいぶ大きくなったように感じるとはいえ、まだまだ大きな会社ではないので体系だったリーダー研修のようなものもないので、これから書くのはあくまで個人的なリーダー感です。

本当は技術的なことをがりがりやっていれば報われる組織がいいのですが、なかなかそんな方向に向かっていくことはないので、それなら自分がリーダーになって何かできないものかと最初は思っていましたが、皮肉なことに技術より組織のほうに興味が向いていくことにもなりました。まあ、それで自分も周りも楽しくやっていけて会社にも貢献できるのならいいか。

まず、リーダー職になるからにはリーダーという仕事をしないといけないと思って、少し離れた場所にいるメンバーとも意識的に話す機会を作るようにしたのが最初に変えたこと。適材適所だったり、的確なアドバイスだったりというのは、その人を知らないとできるはずがないので。メンバーのいいところ悪いところをしっかり把握できればよいのですが、一朝一夕にはいかなくてどうしたものかと常日頃悩んでいます。これは来年にも持ち越しの課題です。

次いで社内の勉強会。これはリーダーになる前から発表していたりします。やはりいろいろしゃべったし、しゃべってもらいました。中身をしっかりさせるよりも、まずは盛り上がること。自分がしゃべるのもいいけど、いろんな人が発表してくれるのがうれしいです。

そんなこんなでリーダー職やってます。できなかったこともたくさんあるので、来年もいろいろやっていきますよ。

取組み

10個の物事に取り組んだら、そのうちの1つは面白いと思う。
おもしろいものが10個あれば、その1つぐらいは自分にもできる。
自分に出来ることが10個あれば、その1つぐらいは誰かを楽しませる。
誰かを楽しませることが10個あれば、その1つぐらいはまだ誰もやってないことだ。

さて、上のは数学科にいたころに助手(←役職名)から聞かされていた話で、つまりは10000個ぐらいのことにチャレンジすれば1つぐらいすごくいいものに巡り会えるよ(あるいは、それくらいやらんと当たらんよ)という話です。
そんなわけで就職してからは「これは絶対やるべき」と思ったことから、「とりあえず面白そうだからやってみるか」と思ったことまでいろんなことに動ける限り、楽しそうなものにはいろいろ手を出そうとしてきました。
そうすると、いつの間にかいろいろ資格を取っていたり、言語を覚えたり、知り合いが増えたり、リーダーになってたり、パスポートにスタンプがいろいろ押されたりしているわけです。

そんなこんなしていると、「これは絶対実を結ぶ」と思って始めたことが潰えてがっかりすることが多い中で、特に先につながると思ってもなかったようなことが巡り巡って思いも寄らぬ進展を遂げることがあります。
アラビア語(or アラブ全体)にこんなにのめり込むとも思っていなかった。
やりたかった仕事ができそうになっているのは、そのためにいろいろやってきたこともあるけど、きっかけと言えるものは自分にとっては何気ない行動だった。

たくさん行動を起こしてると、いつどこでどれが実を結ぶか分からないから面白い。
誰かを楽しませるものには少し当たっているようだから、思ってる以上にいろんなことに取り組んできたってことなのかな。
さて、明日は何しようかな。

プログラミング言語と自然言語

プログラミング言語というのは自然言語の、特に英語の影響を色濃く受けているもの。Ruby(特にRails以降)はなおさら文法、メソッドができるだけ英語そのままになるように構成されるようになってきた。

後置ifとか、untilとかunlessとか

x /= 2 if x.even?
y /= 3 until y.divided_by?(3)
z *= 5 unless z.divided_by?(5)

ひとつのインスタンスを単数形、配列は複数形で書いたりするのも英語の影響ですね。
自然言語でしゃべっていることをできるだけそのまま近い形でコードに書けるようにするのがトレンドということで、そうなると次はどんな文法がプログラミングに取り込まれていくのか気になります。あとは英語以外の言語の特徴からも影響与えられるようなことないかなあと考えています。

たとえば、

  • But...
  • 疑問詞
  • 男性形、女性形
  • 双数形 (Lispだとペアとかあるよね)

ということを妄想しながらアラビア語を練習します。
إلى اللقاء!

習うより慣れろ、でもその後習うのも良い

学生時代、趣味の自然言語学習では基本的に文法ばっかり勉強していて楽しんでいたのですが、それはそれで趣味として楽しかったのですが、なかなかその言語を使えないしできてくる実感もないのでもやもやとしてたのですね。

就職してからは中心が会話や筆記(Lang-8とか)に移ってきて、だんだん使えるようになってくる実感が伴ってきて、学生時代もこうしておけばよかったなあと思っていたりします。今、僕が「多少できるよ」と言っている自然言語(英語、フランス語、アラビア語、韓国語、タガログ語)の半分は就職してから始めたものです。学生時代はドイツ語、エスペラント語、ラテン語をかじったりもしてましたが、もう「始めて一週間ぐらいです」って感じのレベルくらいしか覚えていない。

まあ、つまり習うより慣れろは正しい。たとえ実際に使う機会のないような言語の文法と戯れるのが大好きな文法好きさんであっても、まずは習うより慣れたほうが結果的に文法の吸収が速いのです。

 

さて、ではだんだん慣れてきたなーと思ったら、今度は習うのも大切なのです。「なんとなくこんな感じ」と思ってきた会話表現を、いざ文法書とかで「これが過去形だ!」みたいな感じで見ると納得するのです。あと、不規則変化する動詞とかはどんな言語でもたいてい基本動詞が中心なのでよく使っていたりします。ここで、ああこれは不規則変化だったんだ、とか納得するわけです。すると、今まで何となく使っていた表現を自信を持って使ったり応用したりできていってレベルアップが加速します。

習うのが先か慣れるのが先かというのを例でいうと

  1. 「過去形には ed を付けるんだ」「I played ~, I watched ~, I goed」→「go は不規則変化だから goed じゃなくて went になるよ」「I went ~, I doed」→「あ、buyとかdoとかも不規則で」
  2. 「I went to ~, I bought ~, I played ~, I did ~」「最後がdのやつ多いなー」→「一般的に過去形は現在形に ed を付けますが不規則なものもあります」「なるほどー」

なお、後者でも不規則変化を間違えることは多々ありますし、後者なら間違いが減るわけではなありません。その点は誤解なきよう。個人的な感覚として後者のほうが圧倒的にすんなり進んでいくってだけです。

さあ、みんなも言語やろう。

ゼロからスタート韓国語 文法編

ゼロからスタート韓国語 文法編

kobo with an English-French bilingual ebook

せっかくkoboを買ったので英語とフランス語のバイリンガル版の電子書籍を買って読んでみています。
Kindleも持ってるのでそろそろ比較してみます。

koboのほうがいいところ

  • 値段が安い
  • 日本語で使える
  • フランス語、イタリア語などもあるし単語翻訳機能もある
  • 日本語が縦書きも含めてうまく表示できる
  • ストアで日本の本が買える
  • 日本語、フランス語などが入力できる
  • 切り替えなどの速度が早い
  • 単語調べるなどのときにタッチでできるのがいい

Kindleのほうがいいところ

  • Free 3Gで繋がってるので通勤途中とかでもKindleだけで本が買える
  • サイドボタンで進む/戻るできるので片手持ちで読み進めやすい
  • スリープに入っても最後のページを表示したままでいてくれる
  • Amazon.comでもKindleからでも本が探しやすい
  • 洋書が安く読める

おお、なんか数だけ並べてみるとkoboのほうがよさそうだ。
ハードの面でいうとサイドボタンとFree 3G以外はkoboに軍配、とはいえ何年も前のデバイスと比較しているのだから仕方ないですかね。

さて、koboを少し使って、しかも日本語の本はあまり読まず英語とフランス語のバイリンガル版の電子書籍を買って読んでいる僕が思っている改善して欲しいなあと思うポイントを挙げてみます。

デフォルト辞書/翻訳を変えたい

フランス語辞書(もちろん仏仏です)がVer2.0から入っていたり、各種言語間の翻訳(仏英、英西などなど)ができたりと言語好きにはとてもうれしいのですが、どうにもデフォルトを変更する場所が見当たらない。
バイリンガル版で読むくらいだから英語のほうは簡単に感じるレベルのものを読んでいて辞書は必要ないので、仏英翻訳をデフォルトでやりたいのです。
すると、タッチで単語を選択して、「見出し語が見つかりません(英語辞書)」という文字を横目に翻訳機能を選び、「見出し語が見つかりません(英仏翻訳)」という文字を横目に「français-English」を選んでようやく目的の仏英翻訳にたどり着くのです。調べる単語ごとに。

スリープはそのまま表示で

すらすら読めないフランス語を読むので、1ページにけっこう時間がかかるのです。やはり電池の持ちは大事なのでスリープに突入するんですがこれがわざわざスリープモード画面(あるいは本の表紙)に切り替わってしまうので残念。Kindleみたいにそのまま置いといて欲しい。スリープモードであることを示すのなら、右上にアイコン表示とかでいいんじゃないの。

本を探すのをもうちょっとなんとか

おすすめの本を表示するのはいいとして、いろいろ検索して探すのがとにかく分かりにくいし重い。日本語で日本語の本を検索するのならもしかしたらそれほどストレスないのかもしれませんが、せっかく英語やフランス語の本もあるようなので、書かれている言語指定して検索して一覧表示とかはスムーズにできてほしいなあ。

というわけで、ソフトウェアが改善されるのを期待して待っているのでがんばってください楽天さん。